平成28年4月から始まったかかりつけ薬剤師、目的は果たされたのでしょうか?
平成28年4月の調剤報酬改定で、かかりつけ薬剤師の機能ができてから
1年半ほどが経とうとしています。
ではその効果はいったいどうなのでしょうか。
まず、最初にかかりつけ薬剤師になる要件をおさらいすると
・薬剤師として薬局での勤務経験が3年以上ある
・その薬局に週32時間以上勤務し、かつ半年以上在籍している
・医療に関する地域活動に参画している
・薬剤師研修認定等を取得している
となっています。
かかりつけ薬剤師を利用する患者側のメリットとしては
一人の指名した薬剤師が、薬の管理をしてくれることで
『薬の副作用を事前に防げる』
『24時間いつでも相談ができる』
『場合によっては自宅まで伺い、在宅医療をしてくれる』
などのメリットがあげられます。
一方で、かかりつけ薬剤師機能を設けた国の背景としては
患者さんが飲んでいる薬の管理を薬剤師が行うことにより
高騰する医療費を削減することが狙いの一つとしてあります。
では、その目的は果たされたのでしょうか。
ある大手調剤薬局の実績によると、
かかりつけ薬剤師の残薬調整額は9ヶ月で8,440万円にのぼっているそうです。
一般の薬剤師の残薬調整額が平均8,500円に対し
かかりつけ薬剤師は平均19,206円。
比較すると1万円以上も差が出ています。
この結果だけみても、かかりつけ薬剤師による服薬指導は
一定の効果をあげているということが出来るのではないでしょうか。
今後ますます、
国としてもかかりつけ薬剤師の機能を重視する動きになるかもしれませんね。