CAREER ADVISOR COLUMN

キャリアアドバイザーコラム

クリニック開業で求められること【その3】

開業

医師会への加入は「メリット」「デメリット」を踏まえて。

クリニック開業に合わせて、医師会への加入をどうするか、
迷われるところだと思います。

医師会への加入は
「郡や市区の医師会」→「各都道府県医師会」→「日本医師会」の流れになりますが、
今回は医師会加入にともなう「メリット」と「デメリット」についてお話します。

■メリット

(1) 情報が入手できる

行政に関する情報や医師会主催の講習会等の情報が多く入ってきます。
医師自らアンテナをはらなくとも、
日々の情報にスムーズに対応できるのは、とてもありがたいことです。

(2) 医師賠償責任保険加入での安心感

例えばクリニックや医師自身が訴えられた場合、
医師会に入会していなければ、
自分自身で弁護士の選任や示談交渉をしなければなりません。

医師会会員であれば、顧問弁護士や専門スタッフの補助などによって、
ストレスなども軽減されるはずです。

勤務医の中には、病院が訴えられた場合でも、
「自分にはそれほど関係ない」と感じる方もいらっしゃるかと思います。

ただ、最近では、個人名で訴えられることも増えているそうで、
勤務医でも医師賠償責任保険に加入する方が増える傾向にあるようです。

(3)予防接種や健診業務などの紹介

郡市区などから委託されたインフルエンザ予防接種や健診業務などは、
医師会を介して紹介されます。
紹介をもらえれば、それだけ仕事が増え、新患を増やす絶好の機会ともなります。

また、看護師や保健師の方々とのコミュニケーションも増えて、
クリニックの口コミアップにつなげられるのではないでしょうか。

(4)他の医師との交流の場になる

開業に伴い、同じ地域の医師(科目問わず)と良い関係を築くことは大切です。

医師会主催の懇親会や各種講習会などを通じて、
接点を持てますし、普段からコミュニケーションをとっておくことにより、
医師間でのトラブル防止にもなるかもしれません。

■医師会に入会するデメリット

(1)加入費用が高い

一番のポイントは、加入費用の負担が大きいことです。

「郡市区の医師会」に加入をし、
「各都道府県医師会」「日本医師会」にも加入をする流れです。

費用は高い場合、
入会金+年会費などで数百万円かかるとも言われています。
当然、開業時には上記費用も「開業資金」に盛りこまなければなりません。  

■その他

(1)開業する際の注意点

開業先で医師会に入会をお考えでしたら、
早めに地域の医師会へ挨拶に赴き、
開業される旨と、医師会独自の決まりごとを聞いておくことが大切です。

■まとめ

医師会への考え方は、開業する地域や医師によって異なります。
開業後の集患や、近隣クリニックの医師との関係づくり、
会費などをトータルで考え、
医師会への加入とがメリットとなるのか、検討をすることが大切です。 


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