「外来の患者数を安定させるには、新患数確保から」
医院開業にあたっては、事業計画書の作成を行います。
・どのくらいの患者数を見込んでいるのか。
・どのくらいの利益を見込めるのか。
当然ですが、患者さまに足を運んでいただけないという計画は、
事業計画書として有効なものとは言えません。
では、患者数を確保するには、どこに着目すべきなのでしょうか。
外来診療に来られるクリニックの患者さまは
「新患」と「再診」に分けられますが、
理想は「新患と再診の両方が少しずつ増える」状態だと言われています。
新規開業の場合、最初は当然、全員「新患」として診察に来られます。
その後、継続して通院したいと感じていただければ「再診」につながり、
少しずつ「再診」の患者さまの占める割合が高くなってきます。
ただ、「再診」の患者さま全てが「かかりつけ」として
通院していただける訳ではありません。
現実的には、違う医院に行かれる患者さまもいらっしゃるはずですので、
患者数を常に安定させるためには、
「他の医院に行かれる患者様の数を『新患』数でカバーする」必要があります。
新患率(総患者数に占める新患者数)としては、
10%程度が目安と言われています。
例えば1日40名の患者数であれば、新患は1日あたり4名ほど。
1ケ月あたり23日の診療日数とすれば92名(920名中)といったイメージです。
1日の外来数にもよりますが、
「毎日新患数を確保する」ということをイメージしておくと良いのかもしれません。
では、どうすれば新患の患者様を確保できるのでしょうか?
やはり一番は、クリニック近隣住民の「口コミ」でしょうか。
例えば、小児科や皮膚科、耳鼻咽喉科など小児に関する診療でしたら、
保育園や幼稚園、小学校などの場で、
お母さん、お父さん方の会話の中で必ず話題にのぼるはずです。
もしかすると、受付前や待合スペースでも話をされているかもしれません。
そこでどのような会話があがっているのか、
例えば「テキパキ診てくださる先生だ・・・」
例えば「じっくり診てくださる先生だ・・・」
どう見られているかを先生方が気にかけて、イメージをしていただくだけでも、
診察時の対応やクリニックの雰囲気に、自然につながるような気がします。
また昨今では「ホームページ」の充実を図ることも大切です。
新患の場合、どこにどのようなクリニックがあるのか、
最近は、まずは「スマホで検索する」ことから始められる方も多いと思います。
第一印象として、「身近なクリニック」と感じられるような、
ホームページ作りも大切になってきますね。