薬剤師は充足する、でも地域偏在は残る。
「薬剤師需給動向の予測に関する研究」(2012年・薬学教育協議会)では、
薬剤師の供給状況がこのままの水準で続くと、
2021年には需要と供給が均衡し、その後供給が需要を上回ると予測されています。
また、薬学部の定員割れが増えてきているものの、
下位予測ではすでに10年以上前には供給過剰を迎えたという話も出ています。
一方で、「地域偏在は残る」と言われています。
都市への人口流入が続く中で、過疎地医療の問題も深刻さを増し、
弊社にも「なんとか薬剤師を紹介して欲しい。採用できないと閉局しなければならなくなる。」
という切実なご相談をいただくことも増えてきました。
そのような地域では、薬剤師の方に来ていただくため、
比較的高い水準の給与や待遇を設定されるケースも多いです。
ただ、少しずつですが、UターンやIターン、開業の資金を貯めるためなどの理由で、
転居を前提に地方で働きたいというご相談が出てきているのも事実です。
今回は、そんな地方で働くメリットとデメリットについてお話します。
■地方で働くメリット
(1)待遇がよい
地方によってもさまざまですが、基本的に都市部に比べて年収が高い傾向にあります。
未経験でも年収600万円以上の提示が出ることも。
そして、転居を伴う場合は、引越し費用の補助や住宅手当の相談ができることも多いです。
永住に不安がある場合は3年などの期間を定めた契約社員での就任という方法もあります。
(2)地域医療の担い手として深く地域に関わることができる
都市部では医療機関ごとに科目が分かれていますが、僻地に行けば行くほど病院の数も少なく、
地域の患者さまの処方を一手に受ける、というような状況もありえます。
訪れる患者さまの顔ぶれも限られますので、お互い顔見知りになって、
地域に深く関わり、頼りにされることもあるでしょう。
都市部ではできない経験、やりがいを求める方にはおすすめです。
■地方で働くデメリット
(1)生活が不便と感じられることがある
これも地方によりけりですが、都市部と比較すると交通、日常の買い物などの面で
不便を感じてしまうことがあるかもしれません。
特に東京などの大都市から地方に転職されるケースでは、
今まで電車やバスでの移動が中心だったため、
地方での車中心の生活に慣れるのに時間がかかるということもあるようです。
(2)人口が少ないからといって楽になるわけではない
なんとなく「地方=ゆったり」というイメージがありますが、
地方では高齢者の方の比率も高く、受ける医療機関の数も少ないため、
忙しいということも大いにありえます。
事前に確認をしないと「スローライフを求めて転居したのに前職より忙しい」
ということになりかねません。
いかがでしょうか、好条件を求めていくもよし、地方にしかないやりがいを求めていくもよし。
いずれにしても地方は薬剤師の力を求めています。
いざ転職にあたっては、その土地の生活環境など様々な要因を確認する必要があるでしょう。
弊社は全国津々浦々をカバーし、19年にわたり医療・介護従事者の方の転職をお手伝いしてきました。
納得のいくキャリアチェンジのために、
まずはCBキャリアのアドバイザーにご相談ください。