非常勤勤務のメリットを考える
平成30年1月、労働基準局が発表しているモデル就業規則に
【副業・兼業に関する規定】が新設されました。
「副業元年」として平成30年以降は、一般企業でも原則副業が認可される時代が到来しています。
一方、医療の分野では、既に副業の推進はすすんでおり、
労働政策研究・研修機構の2012年の調査によると、
実に医師の52.1%が複数の勤務先に所属しているというデータがあります。
私が普段お手伝いをさせていただく先生方も、
収入やスキルアップ、人脈形成など、
様々な理由から非常勤勤務をされている方が多い印象です。
今回はその非常勤勤務のメリット・デメリットについてお話いたします。
《非常勤のメリット》
その①収入アップ
たとえば常勤の勤務先が毎週木曜のお休みだったとします。
その木曜を丸1日(8時間)非常勤の勤務にあてたとすると、
非常勤の平均時給は1万円前後と言われていますから、
1週間で収入が8万円。年間では400万円以上の収入アップになります。
その②スキルアップ
例えば研究職や管理職の方になると、
臨床のスキルを維持するために非常勤勤務先を探されるケースがあります。
また、内視鏡やカテーテルなど「その手技しか必要とされない」求人、
であれば集中してその手技の習得に努めることが可能です。
その③人脈形成
若い医師にとっては常勤勤務先以外の人脈形成に大いに役立ちます。
また、他の分野への転科や転職を検討している医師がその「下調べ」のために、
まずは非常勤で経験を積んでみる、という方法もあるようです。
《非常勤のデメリット》
その①健康保険や福利厚生がない
もしフリーランス(非常勤勤務複数をかけもち)としてやっていく場合、
非常先では健康保険や厚生年金などに加入できないケースが多いです。
福利厚生も対象外となることも多いため、
家庭を持つ医師にはそれなりにハードルが高い働き方といえます。
その②プライベートの時間がとりにくい
常勤と平行して非常勤の勤務を行う場合、
お休みをとりにくくなってしまうことは否めないでしょう。
ただでさえ病院勤務医の平均勤務時間は週60時間といわれています
体を壊しては元も子もありません、継続勤務が可能な範囲で予定を組むことをおすすめします。
希望に沿った非常勤求人を探すには―
活用すれば収入もスキルもアップが期待できる非常勤勤務ですが、
時間や内容など、希望に合う求人を通勤可能なエリア内で探していくとなると、
それなりに難しいものです。
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