不当な内定取り消しとは
2019年9月、HIV感染を告げなかったことを理由に就職の内定を不当に取り消されたとして、
北海道の男性が内定先だった法人を訴えた裁判で、
札幌地方裁判所は「周囲に感染する危険は小さく、感染の事実を告げる義務はない」と認め、
法人に165万円の賠償を命じました。
ご転職活動のサポートをさせていただく中で、いったん内定をいただいたにも関わらず、
後から内定取り消しになるという事は意外と少なくありません。
今回はどのような場合に内定取り消しとなるのか、またその理由についてもご案内します。
内定取り消しの理由になりえるケース(例)
(1)入社条件を満たすことができなかった(学校の卒業や資格の取得など)
(2)入社に必要な書類を期限内に提出しなかった
(3)経歴、資格詐称や重大な違法行為の発覚
(4)SNSへの不適切投稿
(5)病気やケガ等による勤務が不可能なほどの健康状態の悪化
(6)企業側の事情による取り消し
一部、求職者側ではどうにもならないものもありますが、
基本的には気をつけてさえいれば問題ないものが多いです。
特にSNSは現在ほとんどの企業が調べていますので、普段から社会人として注意しておきましょう。
内定取り消しが問題になる場合とならない場合
せっかく獲得した内定の取り消しによるショックはとても大きいものです。
また、入社に向けて前職の退職手続きや転居の準備まで行っていた場合そのダメージは計り知れません。
一方で、内定取り消しが不当な理由であると判断されれば対抗することができます。
不当な内定取り消し(例)
(1)社風に合わない、印象が良くないなどの理由や、経営不振による人件費の節約など
に面接の段階ではわかっていたと思われるような理由は採用側に責任があるとされます。
重ねて印象などの抽象的な理由も正当な理由とは認められません。
(2)応募者の適性・能力のみを基準としない取り消し
重大とは言えない応募者の過去の出来事を理由とした取り消しなど。
判断が難しい所ですが、今回の内定取り消しニュースもこのケースに含まれると考えられます。
(3)採用者側のミスによる取り消し
本当は3名だけの採用のつもりだったのに誤って4名に内定を出してしまった、など。
いかがでしょうか、内定取り消しを受けると転職活動も全てやり直しになってしまいますので
既に今の職場の退職が決まっていたりする場合には、早急なリカバリーが必要になります。
内定辞退をした他の応募先への問い合わせや求人情報の再リサーチなど、
個人ではなかなか大変です。
お困りの際は経験豊富なコンサルタントが在籍するCBキャリアにぜひご相談ください。