勤務間インターバル導入で労働環境の改善ができる!?
このたび、労働時間等設定改善法が改正され、
勤務間インターバル制度の導入が、事業主の努力義務となりました。
この制度の施行は、平成31年(2019年)4月1日からとなります。
企業全体の導入割合はまだ1.8%(2018年時点)で、
政府は2020年までに10%以上にする目標を掲げています。
そもそも、「勤務間インターバル制度」とは、
1日の勤務終了後、翌日の出社までの間に、一定時間以上の休息時間を確保する仕組みです。
睡眠時間、生活時間の確保を行うことにより
労働者の健康の保持やワーク・ライフ・バランスの促進が期待できます。
一方で、法律には「何時間の休息時間を確保する必要があるのか?」
具体的な数字は明記されていません。
このため導入する企業は、
就業規則などで休息時間を何時間にするか決める必要があります。
昨年末に行われた厚生労働省の有識者検討会では、
(1) 「8、9、10、11、12時間」など一律に時間を定める
(2) 職種によって時間を定める
(3) 義務とする時間と努力義務とする時間を分けて設定する
といった方法が例示されました。
8時間という例があることに対して、
「少なすぎる」「11時間に統一すべき」などの意見もあるようですが、
検討会としては、「望ましい時間数を一律に決めることで、
(各企業の)労使の取り組みの工夫を制約してしまう可能性がある」
という考えの元、あえて具体的な数字を明記していないようです。
導入に自由度がある分、活用には十分な協議と試行が必要になりますが、
効果的に運用できれば、従業員満足度や
企業のイメージアップに大いに役立つことが期待されます。
また、今なら導入にかかった費用に対して助成金の申請をすることも可能です。
事業主の皆さんはこれを機会に制度の導入を検討してみてはいかがでしょうか?
厚労省の特設サイトには導入事例が豊富に掲載されていますので一度ご覧になってみてください。
【ワーク・ライフ・バランスを向上させる勤務間インターバル制度】
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/jikan/interval/index.html