「病院を受診した際に、骨に影が見えるといわれました。
まだ確定ではないものの、おそらく癌ではないかと・・・
内定は取り消しになるのでしょうか・・?」
つい先日、すでに転職先が決定している薬剤師の方からご相談をいただきました。
この場合、内定取り消しになるのか、
まずは何をすべきなのかについてお話をしたいと思います。
診断や治療方針が確定していない場合、
入社予定の医療機関も対応についての判断が難しいため、
まずはできる限り早急に検査および診断結果の確認を進めてください。
医療機関への連絡・報告のタイミングに関しては、
入社予定日までの期間・病状・検査結果がいつでるのか等をふまえ、
総合的に判断したほうがよいため、
まずは担当コンサルタントにご相談いただければと思います。
肝心の「内定取り消しになるか」については、
病状に合わせて入社予定の医療機関側が判断することになるため、
やはり、「なる」「ならない」と明言をすることは難しいです。
ただ、仮に内定の取り消しを行う場合には、合理的な理由が必要になります。
業務に支障がでる可能性が高い場合や虚偽の報告をしていた場合を除き、
労働契約を一方的に解除することは基本的にはできないとされています。
一方で、「業務に支障がでる」という考え方に関しては、会社ごとに判断が異なるため、
直接転職先の医療機関と相談をする必要があります。
また、もし医療機関側と話し合いだけで折り合いがつかない場合は、
都道府県の労働局長から助言・指導をしていただける可能性もあるため、
状況に応じて労働局にご相談してみても良いでしょう。
また、病状が軽い場合によっても将来的に業務に支障がでる可能性がある場合には、
念のため事前に転職先にお伝えすることをおすすめします。
今回お問い合わせをいただいた薬剤師の方においては、
検査の結果、癌と診断をされましたが、
内服での治療をメインに、月2回の通院で様子をみていくことになり、
主治医の先生からも「仕事は全く問題ない」と判断されたため、予定通りにご就任いただく予定です。
ご病気が発覚したからと言ってすぐに内定取り消しになるわけではありませんので、
お一人で判断を急がず、主治医、担当のキャリアコンサルタント、
労働局など身の回りの方にまずはご相談をしてみていただければと思います。